Chief Log

30代課長のログ

住宅ログ[21]また土地探しの日々へ

不動産屋から帰宅し、聞いてきた話をそのまま妻へ伝える。

 

俺:

「・・・てな、感じ。土地Aは俺らに売らないとかじゃなく、そもそも売る事自体をやめると。」

 

妻:

「そっかぁ・・・。どうにもならないよねえ?」

 

俺:

「うーん・・・。一応、定期的に連絡とってくれるみたいだけど。望み薄かと、ごめん。」

 

妻:

「しょうがいないね、天啓かもね。」

 

キレるかと思ったが意外な反応だった。

 

俺:

「また情報収集して、見つけ次第、時間みつけて現地確認しながら相談させて。」

 

という訳でまた土地探しの日々が始まった。

毎日、朝昼晩と不動産webサイトをチェックし、出かけたときは売りに出てる土地がないか意識しながらドライブする。

が、そうそう都合よい土地が出るわけがない。

 

お互いが納得する土地に建てる、そう決めていたのでこの頃は土地Bの事は頭から抜けていた。

 

急展開するのは盆の頃である。

住宅ログ[20]不動産屋からの報告

数日後、不動産屋の同級生から電話入る。

 

たまたま休みの日だったので、すぐに不動産屋へ。

 

同:

「ごめん、売るのやめるって。掲載も全部下げて欲しいって言われた。」

 

俺:

「そうかぁ。色々交渉してもらってたのにスマン。手間かけさせた。」

 

同級生が地主からヒアリングした内容としては、

・「売地」とかの立て看板がなかったのは実は親戚対策

・「近くの人」が売主の親戚に、売りに出ている事を話した

・相続している土地を手放す事に親戚からクレーム

・そもそも自分(グチってる親戚)が相続(贈与?)する予定だった

などなど色々と聞かされたらしい。

 

俺:

「なんじゃそりゃ、あるあるなの?」

 

同:

「売るのやめるって話は珍しくないけど、これはちょっと・・・。」

 

俺:

「まぁ田舎だからなー。」

 

同:

「とにかく申し訳ない。このバラした近くの人誰かな。コイツ、イライラするな」

 

俺:

「(笑)そっかー、しゃあないよな。どうにも、うーん。」

 

同:

「他の売地情報入ったら、出す前に連絡するよ」

 

俺:

「ありがとう、そういえばさ、、、」

ついでに土地Bの話をする。

 

同:

「あー、アリだと思う。あの辺まだ畑多いけど、今から一気に増えるよ。新しい公園近いし、区画整理で道も新しくなっているし。」

 

俺:

「そうなの?周り畑で何もないし、暗いじゃん。道は綺麗だけど。」

 

同:

「最近あの辺の転用が多くてさ。そろそろ大きい業者が建売作り始めると思うよ。結構、問い合わせある。ウチもあの辺の地主に提案するけど、ナカナカ売りに出ないからさ。ぶっちゃけ建てなくても譲ってもらってたほうがいいよ、おススメする笑」

 

俺:

「マジか、ありがとう。そうなんだ。何かあればまた相談させて。」

 

同:

「転用とか、登記とか、わからんことあれば何でも訊いてね」

 

同級生へ礼を言い、不動産屋を後にする。

 

地主がNOなら、どうにもならない。

 

どう妻へ伝えようか悩んだ。

妻は土地Aがお気にいり、脳内ブースト状態でたぶん2.0kgf/㎠ぐらいかかってた。

立地の良さに盲目になっていないかと思うぐらい。

なので造成費やガレージで購入を悩んでいる事に不機嫌になっていた。

それが「売買は流れた」と伝えようもんなら、、、、。

 

ドカーン。

 

そうならない事を祈りながら家路についた。

住宅ログ[19]土地購入を決意!・・・が!・・・

A社との打ち合わせを続け、ようやく土地の契約を決意。

不動産屋へ売買契約を進めて欲しいと電話で依頼する。

 

だが、土地の購入を依頼した翌日の朝、不動産屋の同級生から電話。

普段は気を使って昼休みの時間か仕事終わりに電話があるはず。

嫌な予感がした。

 

同:

「ごめん、地主が変な事言い始めてる。土地の事が親戚の耳に入ったとかで何かモメてるみたい。ちょっと会って話を聞いてくるからまた連絡させて。」

 

俺:

「えぇ~マジか?実は所有者が別の人とか?」

 

同:

「いや、代々相続してる土地だから、親戚が売ることにゴチャゴチャ言ってるみたいで。ちょっと電話では何言ってるかわからんから今日か明日にでも会って話してくるよ。ごめん。」

 

俺:

「マジかぁ、手間かけさせてごめん。」

 

同:

「いや、こっちこそごめん。また連絡する。」

 

なんてこった。

 

どうやっても造成に金がかかる、

でも利便性や将来性は間違いない、

妻とよく話し合い(半分ケンカ)、考え、最悪手放すとしても損はないハズ。

そこまで考え、住むのは家族で車ではないとガレージもあきらめ、

ようやく決心できて「買う」と伝えただけに、ひどい脱力感だった。

家造りのモチベーションが低下してしまった。

 

不動産屋からの連絡について妻とA社担当、実家に伝える。

 

A社担当:

「わかりました。決して珍しい話ではないです。近くにスーパーができる情報もあるので、地主が心変わりしたかもしれないですね。とにかく、こちらでも近隣の土地を探してみますね。」

 

妻:

「そっか。しょうがない。連絡を待とう。」

 

親父:

「あー。そうか、連絡待つしかないね。土地Bにしたら?」

 

決断が肩透かしになり、電話のあとはボーっと仕事も手につかなった。

即決しなかったのがいけなかったのか、交渉がいけなかったのか。

考えが頭をグルグルする。

 

妻の声に思っていたより落胆は感じられず、

それだけが救いだった。 

 

住宅ログ[18]契約

どの工務店ハウスメーカー、建築事務所も、

 

「擁壁が~」

「地盤補強で~」

「構造計算も~」

 

と建てる前の土地造成費がかかる事を指摘してくる。

再確認するたびに落ち込む。

 

予算から土地購入費、土地造成費、建物と計算していくとA社以外の選択肢はない状況だった。

 

だがA社は間取りやデザインに魅力が感じられず契約を躊躇していた。

 

A社最初のプランは総2階建てと平屋の2パターン。

どちらも外観間取りがイマイチで、他社の建売のほうが良くね?と。

 

再度、こちらの要望やイメージを写真付きでメールでまとめる。

それと擁壁の費用を抑える工夫を考えてもらい、修正プランニングを依頼。

このやり取りをしばらく続け、

 

「安いのは間違いない」

「だが間取りやデザインの提案がイマイチなので、こちらのイメージや要望を頑張って伝えて修正させて実現する」

「最悪、担当変更してもらう」

 

という危険な結論に至る。

 

頭の隅に土地Bの事が引っかかってたが、

意を決してA社と建築請負契約をする。

 

結論としてこの決断は失敗だったのだが、

それに気づくのはもっと後の話。

 

そしてこのあと、予期せぬエラーが起こる。

住宅ログ[17]候補地について熟考する

土地Bが出てきたこともあり、改めて考える日が続く。

予算の半分近くを土地の造成だけに費やすか否か。

 

アクセス抜群、

周辺にスーパーコンビニ役所学校と便利、

妻の実家まで車で30秒、

だが土地造成で800万、

予算の残りで建つ家はローコストでアパートの拡大版、

 

いろいろ夫婦間の価値観のズレみたいなのが出てくる。

 

この頃、家の話になると平行線で険悪になることが多く、

僕から話題を振ること意識的に避けていた。

土地Aで建てたい妻と冷戦のような状態。

 

だが地下、建築資材に人件費などの費用は目に見えて上昇傾向、

あまり長く考えているわけにはいかない。

 

考えると身体が痒くなり、蕁麻疹が出て皮膚科に通うようになっていたが、妻には乾燥と仕事のストレスだと嘘をついていた。

そのうち、寝てても痒みで目が覚める日が続き、慢性的に寝不足になっていた。

 

土地Aで理想の家ができないか模索が続く。

住宅ログ[16]新たな候補地

A~D社との対応後、検討している土地の造成費をどうにか抑えられないか色々調べていたある日、父より連絡が入る。

 

気を使ってか、慣れないスマホのSMSで。LINEはどうした?

 

「家の近くの土地、○○(父いとこ)と話したら、良い返事が貰えそう。詳しくはお盆に相談しようと思う。今検討してる土地の件は保留したら。」

 

おぉ?どこだ?

 

その日の仕事終わりに実家へ。父より話を聞く。

実家から直線距離で200mほど離れた区画整理区にある公園の近く、

いとこのM氏も父親より相続した土地、

今後は利用する予定もなく、他人に売るよりは身内にと売買に前向き、

等々。

 

実家の西側は畑ばかりで未舗装の農道だけだったが、この数年で網の目に道路が整備され、公園ができてからポツリポツリと家が建つようになっていた。

まだ開拓地感は否めず、家も外灯も少ないので夜は暗い。

緩く西に下っているので、直線距離で1.5キロほど先に海は見える。

国道のバイパス終点から、さらに奥である。

 

「道はきれいだけど、何もなくて静か」

「遠くだが、海が見えて景色はイイ」

「ほぼフラットな土地、これは地盤がしっかりしてたらかなり造成費が抑えられそう。」

 

が、最初の感想。

 

購入直前の土地を「土地A」、親戚からの土地を「土地B」とする。

 

さっそく妻へも報告するが、

「暗いし不便そう、ぶっちゃけ景色もいいと思わない」

と一蹴される。

 

一応、A社B社へ候補地として報告だけしておくと伝えるが、このころから土地Bの可能性を探ろうと話をすると妻の機嫌が悪くなる。

 

少しずつズレが出始めた。

住宅ログ[15]そろそろ土地を契約せねば

土地について不動産屋のT氏を介し交渉をすすめる。

 

現状だと大きな木が斜面に多数生えており伐採伐根に費用がかかるのは確実。

なので、その業者見積りや費用負担に関して詰めていく。

 

同時に交渉もしてみる。

 

T氏の感触だと地主は特に売買を急ぐ様子はなく、

価格交渉や整地の費用交渉に関しては、

「価格はこれより下げれないが、伐採費用を折半なら~」

と悪くない感触。

 

T氏からは定期的に連絡をもらい、こちらの近況を伝え地主にも共有してもらう。

マメにコンタクトを取って様子を確認してくれるとの事。

何かあればすぐに連絡をもらうよう依頼しておく。

 

そうしてA社をメインに進めながら数ヶ月が過ぎた。

その間にいくつ希望する地域で土地は出たが、どれもイマイチでスルーしていた。

 

現在の候補地について再確認。

メリットは?

①アクセス超抜群な立地

 ・妻職場、妻実家、小・中学校まで徒歩10分以内

 ・建設予定の大型スーパー徒歩3分

 ・コンビニ10秒(目の前)

 全て徒歩で1キロ範囲、バス停もすぐそこにある。

 国道までも3キロで車で5分程度。

②坪単価が地域の相場より5万ほど低い

③おそらく手放すことになっても今より価値は上がる

 

では、デメリットは?

④整地に1,000万弱

⑤景色は悪い(後ろは民家、前は雑木林)

⑥交通量の多い県道から50m、前がコンビニで騒音の可能性

⑦景観条例?で制約がある(色とか高さとか)

⑧虫が多い

⑨隣が廃墟のようなコンクリ倉庫(死体ありそう)

 

メリットを考えると⑤~⑨は相殺できる。

 

④である。これに尽きる。

 

盛り土で擁壁と地盤補強か、

削って後ろの道が崩れないよう土留め矢板工事か。

いずれにせよ約1,000万。

 

新車2台分、中古車なら3台は買える。

あるいは水回り全部パナのLクラスにもできる。

というより部屋大きくしたり増やせるのでは?

○○や△△も余裕でできるな~、etc・・・・。

 

この考えがあり契約を決意できずにいた。

悪あがきするように何社も相談したが起死回生の案が出てくることはなく、

やる事は同じで費用が微妙に変わるぐらい。

 

腹を括って買うか?契約を見送るか?

 

悩んでいるところに父よりメールが入る。